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独立FP法人 銀座なみきFP事務所

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2018年相場の心配ごと


みなさんこんにちは。

 

先週は『2017年相場の心配ごと』という題で、
来年の世界経済の懸念事項をいくつか挙げさせて
頂きました。

 

今回はさらにその先・・・再来年の心配ごとに
ついて少しお話ししたいと思います、まだ来年にも
なっていないのに心配性な奴だとお思いかもしれませんが、
結構大きな問題なので、鬼に笑われるつもりで
あえてお話ししたいと思います。

 

前回お話ししたように、世界と日本の経済にとって
来年はまずまず良い年になると思います。

 

アメリカの経済はやや加速し、その結果米国金利は上昇気味。
日本はといいますと、ここから円安方向に動く余地がわずかに
残っており、原油価格の底打ち効果もあり、悲願の
インフレ率の上昇期待が高まるのではないでしょうか。

 

緩やかなインフレは、まさに日銀が目標とするところ・・

 

日本経済にとって大変めでたいことではありますが、
好事魔多し・・・良いことの裏側で悪いことが進行する
ということは珍しくはありません。

 

来年いっぱいを見てもインフレ率2%に届くことは
ないと思いますが、市場や相場は先を読みます。

 

再来年(2018年)当たり、もしかしたらインフレ率2%に到達し、
さらにその先一定期間2%インフレが維持されるのでは・・

こんな期待が市場で膨らむようなことがあれば
どうでしょう。

 

その場合、日銀がQQE(量的質的緩和)を停止する懸念が
でてくるでしょう。

 

注)量的質的緩和:日銀が大量に紙幣を市場に供給すること
によって物価上昇を目指す政策です。

 

なぜなら日銀の今のスタンスは以下の通りだからです。

 

『・・・物価上昇率が安定的に2%を超えるまで、通貨供給量を
増やし続けることを約束しました。・・・』

 

注)2016年9月21日、日銀説明資料より

 

では上記のように日銀が通貨供給を縮小したり、
あるいはその先通貨供給が停止するんじゃないかと市場が
考えた場合、いったいどのような現象が起きるのでしょう。

 

懸念されるのは金利の上昇で、場合によっては
金利の急騰もあり得るでしょう。

 

先月来すでに我が国の金利は上昇しつつありますが、
例えば2018年(2017年ではありませんよ!)一年で、
長期金利が1.5%〜2%も上昇するイメージです。

 

長い間低金利が続いただけに、急激な金利上昇は日本経済の
アチコチで混乱を引き起こすでしょう。

 

我々庶民の生活で一番心配されるのが住宅ローンの急騰で、
変動金利で借りている方はローンの返済増に要注意です。

 

自己資金ゼロなど多額の融資を受け、不動産投資を
行う人たちも、無傷ではいられないでしょう。

 

金融機関の財務状況に対する影響も無視できません、
保有する国債の価格下落によって、自己資本比率は下がり、
貸し出し余力が減るでしょう。

 

国の財政にとっても黄色信号で、国債の利払い費の増加によって、
国の歳入と歳出のバランスが崩れ、財政悪化の懸念が高まる
可能性もあるでしょう。

 

だいぶ先のお話しになりますが、上記のように金利急騰を
先読みした影響が、もしかしたら来年の終わりあたりから
出始めるかもしれません。

 

備えあれば憂いなし・・・仮に上記のようなことが
起きるとしても、幸いにもまだ十分に時間的な余裕があります、
来年一年ゆっくり時間をかけ対策を進めたいものです。

 

では今年はこのへんで。


(2016年12月21日)

 

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| ginzafp | 株式 | 16:48 | comments(0) | - |
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2017年相場の心配ごと

 


みなさんこんにちは。

 

来年の世界株はマズマズだと思いますが、
それでもいくつか気になることもあります。

 

まずアメリカ次期大統領の経済政策です。

 

経済は単独で動くわけではなく、政治や外交などと
複雑に絡み合いながら、そのときどき様々な動きを見せ、
一瞬たりとも静止することはありません。

 

予測不能な動きを見せる経済に対し、
臨機応変に対処するためには、聡明な頭脳と深い見識が
要求されるはずです。

 

経済の専門家を周囲に配して実践に臨むことになるでしょうが、
最終的な意思決定を行うのはトランプさん自身です。

 

おハコの財政出動や規制緩和はドル高を誘発する一方、
ドル高が進めば支持基盤である製造業の雇用は
損なわれます。

 

どこかで折り合いをつける腹づもりがあるのか、
それとも対立する利害に翻弄され、
政策がアチコチぶれるのか・・

 

二つ目の懸念はヨーロッパの債務問題と政局です。

 

イタリアは第三位の銀行であるモンテパスキと、
ドイツのドイツバンク、いずれも過去の不正によって、
大きな損失を抱え込みました。

 

注)ドイツ銀行の損失は確定していませんが、
損失は巨額です。

 

ヨーロッパ諸国で極右勢力が台頭しつつあり、債務問題は
単純な経済問題ではなくなりつつあるといえるでしょう。

臨機応変の対策を打てない場合、また2013年のような
欧州債務危機の再現となる可能性は十分あるのでは
ないでしょうか。

三つ目に気になるのは新興国経済です。

トランプさんが次期大統領に決まって以来、急速に
ドル高が進んでいます。

心配なのは2014年のバーナンキ・ショック時にみられた新興国通貨ウリで、
資金の流出が極度に進めば、新興国経済に大きな打撃となるでしょう。

 

以上来年の世界経済の心配事をいくつか挙げましたが、
逆に期待できる材料もいくつかあります。

 

例えば日本の企業業績の改善で、このまま1ドル=115円程度
が定着すれば、来期の企業業績はずいぶん改善するはずです。

あるいは米国経済。

 

トランプさんの3点セットがうまく機能すればどうでしょう、
米国経済は加速し、世界経済全体をけん引する
好材料になるはずです。


アレやコレや差し引きし、僕自身は来年の相場に対して
強気で臨むつもりですが、大切なのは一つ一つの材料に反応することなく、
冷静な生起確率の分析と、それにみあった資産バランスの
メンテナンスを行うことではないかと思います。

 

 


では今回はこのへんで。

(2016年12月12日)

 

 

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| ginzafp | 相場予想 | 16:33 | comments(0) | - |
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都内のワンルームは高いか

 

みなさんこんにちは。

 

東京都内の不動産は、ここ数年でずいぶん値上がりした
ように思います。

 

例えば日本橋や秋葉原など、いわば都内の準一等地に
ある中古のワンルームマンションの相場を見ますと、
たしか僕がこの事務所を開業したころ1500万円前後でした。

 

いまから振り返るとずいぶんと安かったものです、
いまでは2000万円ほどしますので。

 

そのせいかここ数年お客さんから、
「都内のワンルームマンションはバブルじゃないですか?」
などとよく聞かれます。

 

不動産相場がバブルか否か・・・この点について考える場合、
いくつかの視点があります。

 

全部お話ししますとメルマガ3回分ほどになりそうなので、
今回は「収益率と初期投資の回収期間」に絞ってお話しを
進めたいと思います。

 

都内の中古(注)ワンルームマンションの手取り収益率は、
概ね4-4.3%程度だと思いますが、まずこの値は小さいのでしょうか、
それとも大きいのでしょうか。

 

注)築15年ほどの築浅物件のイメージです

 

小さすぎれば物件が高すぎるということで、逆に大きすぎれば
物件が安すぎるということです。

 

例えばこの収益率をアジアの諸都市と比べるとどうでしょう。

 

香港やシンガポールあたりは2%前後まで下がってきていますし、
上海や北京も大差ないでしょう、つまりアジアの競合都市と比べ、
都内の案件の収益率は際立って高いといってよいでしょう。

 

まずこの観点から、都内の不動産にバブル的な要素はないと
いっていいと僕は思います。

 

あるいは日本の標準的な金利である「10年物日本国債」の
金利と比べるという手法も有効です。

 

現在の日本国債10年物の金利水準は概ねゼロ近辺ですから、
都内ワンルームはこれに比べて4%ほど高い収益を得ることが
できるわけです。

 

国債に対して上乗せされる収益は「リスクプレミアム」と呼ばれ、
これは投資家が背負い込むリスクに対する見返りです。

 

現在、都内不動産のリスクプレミアムは4%もあり、
これは歴史的に見て高い水準にあるといえるでしょう。

 

言い換えれば都内不動産は、日本国債に比べ極めて割安な
状態にあるということです。

 

不動産相場がバブルか否かを計る指標として、
『投下した資金の回収に要する期間』もあげることができます。

 

たとえば1000万円で物件を買って、毎年50万円の家賃を
えることができたとすれば『回収年数』は20年です。

 

注)1000万円÷50万円=20年

 

では例えば以下のようなワンルームがあったとすれば、
回収年数は何年になるでしょう。

 

・購入額:2000万円(諸費用込み/現金購入)
・家賃:月8万円、年96万円(手取り)
・駅徒歩7分、築15年物件、総戸数50戸、12階建て

 

この場合、投下した資金2000万円を回収するのに
21年ほどかかる計算になります。

 

注)2000万円÷96万円≒20.83年

 

ただし不動産は建物部分と土地部分に分解でき、
土地部分は劣化いたしません。

 

注)地価が変動しなければですが

 

仮に上記の回収計算から土地代金は除外して考えると、
どうでしょう。

 

都心の築浅物件は一般的に、土地部分が40%ほど占めますので、
この物件の建物部分の価値は、1200万円ほどとみてよいでしょう。

 

価値が償却しない土地部分を除くと、初期投資の回収年数はさらに
短くなり、わずか13年で初期投資額を回収できることになります。

 

注)1200万円÷96万円=12.5年

 

一方でワンルームマンションの稼働年数は一般的に60年ほど
と言われます、少し短めに見積もって50年と考えるとどうでしょう。

 

上記物件は築15年ですから、購入後35年ほどは稼働すると考えられます。

 

仮に上記のように購入後13年で初期投資額を回収できれば、
回収が終わった後の22年は、まるまる投資家の儲けになると考えて
よいでしょう。

 

注)35年-13年=22年

 

では例えば香港やシンガポールのように、収益率が2%に
下がればどうでしょう。

 

2000万円の物件価格に対して2%の収益ですから、
年間の手取り収入は40万円です。

 

東京の事例と同じく購入額2000万円、建物部分を
1200万円として回収年数を計算しますと以下のようになります。

 

1200万円÷40万円=30年

 

このように初期投資の回収まで30年もかかることになります、
この物件の稼働年数は35年残っていますが、
そのうち30年は初期投資部分の回収期間であり、回収が終わって
5年も経てば物件の稼働期間も終了です。

 

つまり物件の償却という点を考えると、投資家の儲けはほとんど
ないと考えてよいでしょう。

 

このような観点から、やはり収益率2%の香港や
シンガポールはすでにバブル的な兆候をしめしていると
考えてよいでしょう。

 

逆に申し上げれば収益率4%の都内は、
まだ正常な投資行動の対象だと考えております。

 

 

では今回はこのへんで。

(2016年12月6日)

 

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| ginzafp | 不動産 | 11:10 | comments(0) | - |
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貨幣の変遷とその近未来

 

みなさんこんにちは。

 

たしかにおカネは便利ですね、
いつでもモノやサービスと交換できますし、
銀行に預けていれば盗まれる心配もありません、
モノと違って腐ったり劣化したりしませんし、
瞬時に遠くの場所に移動させることだってできます。

 

人間が貨幣を使いは始めたのは紀元前6世紀といわれていますが、
それ以来延々と貨幣が使われ続けたのには、相応の理由があるに
違いありません。

 

この間の貨幣史を振り返りますと、実は貨幣もいろいろ形を変えて
現在に至っていることがわかります。

 

貨幣の誕生当初は金や銀、銅あるいはそれらの合金でできていて、
貨幣そのものに稀少価値がありました、つまり貨幣の額面と
物質としてみた貨幣の価値が等価だったわけです。

 

古代ギリシャ・ローマの時代から中世を経て近代に
至るまでこの状態が続きますが、その後紙幣の登場や卑金属製
(アルミやニッケル製)の貨幣の登場とともに、貨幣の性格は
大きく変わることになります。

 

すなわち貨幣そのものには価値はなく、貨幣を発行する政府や
中央銀行の信用を裏付けにして、貨幣が成立するという構図に
変わったわけです。

 

その意味で不換紙幣(ふかんしへい:注)や卑金属コインの登場は、
長い貨幣史における革命的な出来事だったといえるでしょう。

 

注)金と交換できない紙幣、これに対して兌換紙幣(だかんしへい)
は政府や中央銀行によって金との交換が保証されていました。

 

たしかに科学技術や金融システムは急速に進歩していますが、
このように振り返りますと、ながい貨幣の歴史のなか、
我々が『無価値貨幣(注)』を本格的に使い始めて、
たかだか150年ほどしかたっていないことになります。

 

注)無価値貨幣:僕が勝手に造った言葉です、金貨や銀貨、銅貨と
違い貨幣そのものに価値がない貨幣のことで、ここでは不換紙幣や、
卑金属コインをさしてます。

 

しかもこの150年の間にすら、貨幣の性格は驚くほど変化しました。

兌換紙幣から不換紙幣に切り替わったのが70年ほど前。

 

おカネが電気信号に置き換わり、クレジットカードによる
決済が始まったのは60年ほど前。

 

さらに情報ネットワークを介した電子マネーが登場したのは
20年ほど前・・・

 

そしてついにビットコインなど、中央銀行が関与しない
仮想の通貨が2009年に登場しました。

 

このように見てまいりますと、貨幣の進化は加速度的に
早くなっていることがよくわかります。

 

仮に『無価値貨幣』の登場が貨幣史上の最初の革命なら、
ビットコインなど中央銀行が関与しない貨幣の登場は、
二度目の革命と呼べるかもしれません。

 

もしかしたら中央銀行が貨幣を発行量をコントロールする
時代は、終わりつつあるのかもしれませんね。

 

では貨幣の近未来はどうなるのでしょう・・・

技術の進歩は不連続に起きる場合があり、
なかなか予想は難しいのですが、以下の傾向だけは
明らかだと思います。

 

□おカネの電子化はさらに進み、私たちが普段の生活で、
お札やコインを使う機会はなくなる。

 

□ネットワークを介したお金の決済はますます進み、国境を
超えた決済のコストと手間はゼロに近づく。

 

□ビットコインなど仮想通貨の地位が高まり、中央銀行が発行する
正規のおカネとの共存が進む、この過程で正規のおカネの存在感は
低下する。

 

こんなおカネの世界が意外と早く訪れるかもしれません。

 

 

では今回はこのへんで。

(2016年12月2日)

 

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| ginzafp | 歴史に学ぶ | 15:45 | comments(0) | - |
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トランプ次期大統領の政策と相場


みなさんこんにちは。

 

番狂わせのアメリカ大統領選挙以降、
トランプさんの政策に関する関心が高まっていますね。

 

外交や貿易などで、選挙期間中には随分過激な発言がありましたが、
選挙後は意識的におとなしくされているようです。

 

はたしてこれがトランプさんの本当の姿なのか、
それとも就任前に人心が離れないようにする工夫なのか、
今のところ僕にはよくわかりません。

 

特に外交面で中国や日本に対してどのような姿勢で臨むのか、
自由貿易から距離を置き、本当に孤立主義の道を歩むのか、
ここ数ケ月のトランプさんの言動からは、推測しづらい
のではないでしょうか。

 

ただ経済政策に関しては、採用する可能性が高い政策が
いくつかあります。

 

まず財政拡大+インフラ投資です。

 

選挙期間中から10年で1兆ドル(≒110兆円)を支出し、
史上最大のインフラ投資を行うと公言していましたが、
額はさておき、かなり大規模な財政出動を行うことは、
まず間違いないと思います。

 

法人税も現状の35%から15%に下げる言っていましたが、
これも税率はさておき、ある程度思い切った引き下げを
する可能性が高いのではないでしょうか。

 

個人の所得税も同様で、支持基盤である低所得者層や
中所得者層の支持を得ようとするはずです。

 

4つ目は企業に対する規制で、特に金融機関や
エネルギー関連産業に対する規制は、緩和される可能性が
高いでしょう。

 

これらの政策はほぼ国内の問題であり、例えば世界の
パワーバランスやアメリカの国防に対し直接的な影響はありません、
また減税や財政出動に異を唱える人は少数派で、上記4つの政策は、
就任直後の政策として採用しやすいのではないでしょうか。

 

市場はそれを見越したうえで、すでに動いているように見えますが、
僕にはまだ十分に織り込みきったように見えません。

 

今後新大統領の政策や新政権の顔ぶれが固まるにつれ、
上記4つの新政策を織り込む形で、相場は動くのではないかと思います。

 

もしその通り、

・大規模な財政出動
・法人税と所得税の減税
・規制の緩和

 

この3点セットが実行された場合、米国の経済活動は活発化し、
相場に以下のような循環が生まれるでしょう。

 

まずは株価に対する影響として

 

□経済成長率の上昇⇒企業業績の拡大⇒米国の株価上昇

 

金利や為替に対する影響として

 

□金利の上昇⇒ドル高(円安)

 

つまり私たち日本から見れば円安と米国株の上昇、
さらに米国金利の上昇という現象です。

 

さらに波及的に我が国経済に与える影響として

 

□円安⇒企業業績の拡大⇒日本株の上昇・金利の上昇

が想定できるのではないかと思います。

 

僕はすでに来年の相場について考えていますが、
恒例の年初メルマガ『2017年型ポートフォリオを考える』は、、
さらに検証を加え肉付けをしたうえで配信したいと思います。

 


では今回はこのへんで。


(2016年11月24日)

 

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人生が100年になる時代


みなさんこんにちは。


いま『Life Shift 100年時代の人生戦略』という本を
読んでいるのですが、驚くべきことが書かれています。

 

なんでも2007年に生まれた日本人は、107歳まで
生きる確率が50%あるというのです。

 

アメリカ、カナダ、イタリア、フランスも同様に長寿化傾向が見られ、
同年に生まれた子供たちは104歳まで生きる確率が50%あるそうです。

 

注)UCLAのHuman Mortality Databaseによる

 

107年も生きられるのはうらやましいですが、
100年時代には、それなりの適応力が求められることに
なるのではないでしょうか。

 

まず今のように65歳でリタイアしてしまえば、
どうでしょう。

 

リタイア後に40年以上の人生があるとすれば、
いったいその時間を何に使えばよいのでしょう。

 

逆に「自由な時間を使って豊かな人生を送れる」とポジティブに
考えることもできますが、そのためには社会人になる以前、
すなわち高校時代や大学時代で、すでにそのことを念頭に、
キャリアプランや生きがいについて考えて置くことが望ましいでしょう。

 

お金の使い方や貯め方、運用のし方なども同様で、
長い人生を想定し、今以上に長期的な視点が求められる
に違いありません。

 

この長期的視点が欠ければリタイアメント生活は、
長くつらいものになるでしょう。

 

将来の年金受給者の増加や労働人口の減少は避けられず、
私たちの子供世代や孫世代の年金制度は、より厳しいものに
なるに違いありません。

 

かりに健康年齢が伸びて、80歳まで仕事ができるようになったとしても、
そこから30年ほどは無収入期間が続くわけです。その間のどこかで
手持ちの資金が尽きれば、その後の人生はかなり悲惨なものに
なるでしょう。

 

こんなことを考えますと、確かに107歳時代の到来はうらやましい
事ではありますが、一方で逆に大変なこともあり、それ相応の
準備が必要になるのではないかと思います。

 

これは私たちの子供や孫世代だけのお話しではありません。

 

同書によれば『(19世紀以降現在に至るまで平均寿命は10年ごとに
2〜3年のペースで上昇しており、このペースでゆけば)1967年生まれは
92〜96歳、1957年生まれは89〜94歳(まで生きる確率が50%ある)』
とのことです。

 

( )内は田中が補足

 

僕の場合1961年生まれなので、この本によれば91〜95歳まで
生きる確率が50%ほどあるということになるわけです。

 

今まで僕は80歳まで生きるという前提で、人生設計や運用プラン
を作ってきましたが、さらに10年ほど伸びるという前提で見直した方が
無難なようです。

 

 

では今回はこのへんで。


(2016年11月17日)

 

 

 

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インフレと資産運用


みなさんこんにちは。


ずっと前・・・確か10年以上まえ『50歳からの30年、
ゆうゆう生きるお金学』という本で、僕はインフレ率と資産運用の
関係を随分と考えました、このテーマは僕のライフワーク
といっていいかもしれません。

 

一般によくインフレ率が2%なら、年間2%以上の収益を
目指して資産運用する必要があると思われているようですが、
決してそのようなことはありません。

 

実際にはお一人お一人の

・収支のバランス
・現在の手持ち資産

この2つの要素によって、驚くほど目標設定が変わって
くることになります。

 

例えば60歳時点で1000万円の資産をお持ちの方と、
3000万円の資産をお持ちの方を比較した場合
どうでしょう。

 

他の条件(年金収を280万円、年間の支出を350万円と仮定)
が同じであったとしたら、それぞれ以下の収益率が
求められることになります。

 

・1000万円お持ちの場合⇒年率12.9%
・3000万円お持ちの場合⇒年率3.9%

 

注)この方は年金以外の収入がないと仮定、また向こう30年間の
インフレ率は2%と仮定しました。上記試算は、30年後に
資産がマイナスにならないための最低運用目標です。

 

実は僕自身10年ほど前に上記試算をおこなったとき、
手持ちの資産によってこれほど目標収益率が違うのかと、
驚いたものです。

 

このようなことから私たちは、定年時点までにどうやって
多くの資産を築けるかが、極めて重要だということが
わかります。

 

おそらく年率12.9%での運用は絶望的ですし、いまのような
低金利状態では、たとえ3.9%でも難しいといえるでしょう。

 

では前提を変え、ほかは同条件で60歳時点の手持ち資産を、
5000万円でスタートすればどうでしょう。

 

この場合、皆さんが必要とされるリターンは年率0.8%で
すみます。

 

ただし上記は90歳時点でちょうど手持ちの資産がゼロになるという
前提です、実際にはそれ以上長生きされる場合に備えなければ
なりません。

 

さらに人は手持ちの資産が少しずつ減ってゆく現実に対し、
精神的なストレスをお感じますので、実際の目標収益率の設定は、
上記に対して一定の上乗せが必要でしょう。

 

ただ感覚的にリタイア時の手持ち資産と、
資産運用の目標設定の関係について、上記の試算は
参考になると思い紹介させていただきました。

 

多くの方はリタイア直前になってこの現実に気付かれるようですが、
将来のお金の流れについて、40歳台の後半から試算をお始めに
なることをお勧めいたします。

 

では今回はこのへんで。

 

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日銀の失敗とQQEのあとしまつ


みなさんこんにちは。

 

黒田さんが日銀の総裁に就任してから、
すでに3年と半が経とうとしています。

 

その間の日銀の政策を一言で表現するならば、
「通貨の大量供給」ということになるでしょう、日銀がこれほど
明確に政策を打ち題した例は、すくなくとも僕が知っている
限りありません。

 

『円紙幣を大量に刷って市場に供給すればインフレに誘導でき、
その結果経済活動が活発になるはずだ。』

 

このような信念のもと、日銀は3年半前いわば一か八かの賭けにでた
といえるのかもしれません。失敗したときの後始末を
考えた場合、確かに「一か八か感」は否めないでしょう。

 

2013年当時、「物価は純粋にマネー的現象であり、
通貨の供給量を増やせば、かならずインフレに誘導できる」
という考えがありました、日銀副総裁の岩田さんや、
安倍首相のブレインだった浜田さんが、当時さかんに唱えた説です。

 

視点を変えるとこの3年半は、「中央銀行が通貨を大量に発行すれば、
インフレに誘導できるのか否か」という実験だったと
いえなくもありません。

 

その結果もどうやら見えてきたようですね。

 

先日黒田総裁は政策決定会合後の記者会見で、
「(インフレ率2%達成は)そう簡単にできない」と認めましたし、
インフレ率2%の達成時期をまた延ばし、「2018年ごろ」に修正
しました。

 

2018年といえば黒田さんの任期は終わっていますし、
ここまでの経緯を見ても、2018年にインフレ率2%達成できるとは、
誰も思わないでしょう。

 

つまり、通貨の大量供給によってインフレ誘導するという日銀の実験は、
すでに失敗に終わったといってよいのではないでしょうか。

 

敗因は、日銀の政策だけでインフレ誘導するのはそもそも無理で、
政府の成長戦略との協調が必要だったということだと思います、
その意味で孤軍の黒田さんは気の毒だったと僕は思います。

 

ではこれから黒田総裁や日銀は、どのような形でこの実験の、
後始末をしてゆけばいいのでしょうか。

 

かりに日銀が現在の政策をソフトランディングさせようとすれば、
いったいどうなるでしょう。

 

この場合

 

日銀による国債の購入量の減額⇒金利の上昇⇒
政府の国債利払い費の拡大⇒財政の悪化

というルートをたどるでしょう。

 

従って日銀はよほどうまくソフトランディングさせねばならず、
失敗すれば市場の混乱は避けられません。

 

今後のあとしまつという意味で、もう一つ気になることが
あります。それは日銀が400兆円以上も買ってしまった国債を、
いったいどのようにして市場に戻すかという点です。

 

国債には満期がありますから、満期まで持てば国債は自動的に償還されます、
つまり時間さえかければ日銀が保有する国債の残高は徐々に減ってゆく
のですが、それでも今の日銀国債の残高はハンパな量ではありません。

 

果たして市場に混乱を与えない形で、積みあがった国債を
減らしてゆけるかどうか。

 

最後の心配事は、この実験に失敗した日本は、
これからどうやって成長力を取り戻せるかです。

 

おそらく今回の政策は、過去の失敗事例として歴史に刻まれることに
なるでしょう、したがってこれから流動性供給策は、日銀にとって
いわばトラウマとなってしまう可能性があると思います。

 

そのような状況で・・さらに少子高齢化が進む我が国は、
はたして成長力を取り戻すことができるのでしょうか。

 

 

では今回はこのへんで。

(2016年11月4日)

 

 

 

 

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人間は経済的に成長しなくてはならないのか


みなさんこんにちは。

 

今から2000年ほど前の日本人は、
いったいどのような暮らしをしていたのでしょうか。

 

朝は日の出とともに起き、お天気が良ければ田んぼや
畑で農作業をし、日が沈むと竪穴式の住居に帰って
家族と晩御飯を食べる。

 

海の近くに住む人たちは、小さな丸木舟で海に出て、
陸からさほど遠くない沿岸で魚や貝などを捕ってくる。

 

そして時には山に入って木の実を集め、村に住む
元気な若者たちは、弓を携えて狩りをすることもある。

 

彼らが口に入れるものは、その大半を自分たち自身が
捕ったり採ったりしたもので、たまにほかの村の住人と
交換することがあっても、お金でモノを買うことはない。

 

きっとそんな生活だったのではないでしょうか。

 

どれほどがんばって働いたところで、お日様が沈んでしまえば
それでお終い、今風の基準でいう彼らの労働時間は、
冬場では一日6時間がせいぜい、夏場でも10時間を超えることは
なかったはずです。

 

しかも仕事の内容はといえば、コメや野菜を育てたり、
海に入って魚を捕まえたり、森で木のみを採ったりすることで、
よほど私たちが毎日やっている仕事より、楽しそうな
気がします。

 

時間的にも余裕があったでしょうから、家族との団らんの
時間も長かったのではないでしょうか。

 

日本人の体格はこの2000年の間に大きくなり、
平均寿命もずいぶん延びました、飢餓もありません。

 

その理由の大半は、私たちが経済的に成長し、
豊かな社会を築けたからであることは間違いないでしょう。

 

では私たちはこの2000年で、より幸せになった
といえるのでしょうか。

 

おいしいものを食べ、
栄養状態がよくなり体格が大きくなったことは、
きっとよいことなのでしょう。

 

多くの病気を克服し平均寿命が伸びたことも、
きっと幸せの一形態であることに違いはないと思います。

 

それでも人間の幸福は、それだけでは
ないはずです。

 

この2000年・・厳密にいえばその2000年のあいだでも、
特に明治維新後の150年ほどのあいだに私たちの労働時間は伸び、
さらに通勤という不思議な作業が発生し、
多くの人間が農村や、海や森から切り離され、
サラリーマンとして好きでもない仕事を強いられ、
そして家族と過ごす時間を削られる・・・

 

私たちは僅か数代前の祖先が考えもしないようなストレスに、
日々さらされているといってよいでしょう。

 

それらを足したり引いたりすると、
果たしてご先祖さまと私たちの、いったいどっちが幸せ
なのでしょうか。

 

少なくとも、今の方が圧倒的に幸せだということだけは
なさそうです。

 

ここのところ経済の拡大装置としての資本主義が、
限界にきているという話をよく聞きますが、それは
私たちが生身の人間として、急速に進む経済成長に対して、
拒否反応を示しているのかもしれません。

 

 

では今回はこのへんで。

(2016年10月26日)

 

 

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ハードルが低いアメリカのコイン


みなさんこんにちは。

 

今回は久々にコインの話しをさせてください。

 

コインへの投資を始めたいとご希望の方は、
ここのところ目に見えて増えてきたようにおもいますが、
必ず皆さんが最初にぶつかるハードルがあります。

 

それは

 

銘柄が多すぎて、何を買っていいのかわからない、
あるいはコインの銘柄によって価格の差がありすぎて、
値札の正当性がさっぱりわからない。

 

このようなお悩みです。

 

例えば僕が大好きな中世ドイツのコインを見ますと、
やたらコインの種類が多く、カタログの厚みが電話帳
ほどになってしまいます。

 

ご近所のイギリスやフランスのコインも同様で、
ドイツほどではないにせよ、大変な種類になってしまいます。

このような膨大な銘柄の中から、将来値上がりが期待できそうな
コインを選ぶのは至難の業といってよいでしょう。

 

このような理由からコインへの投資に二の足を踏まれる方に、
僕はアメリカのコインをお勧めしたいと思います。

 

なにより種類が少ないのがいいところです。

 

アメリカの建国は1776年ですが、当初はメキシコなど他国の
コインを使っていました、自国でマトモなコインを作り出したのは、
1790年代にはいってからです。

 

ですからアメリカにおけるコインの歴史は短く、
せいぜい200年ほどしかありません。

 

ドイツと違ってこの間小邦に分かれていたこともなく、
貨幣は合衆国政府によって一元的に造られてきました。

 

従ってコインの種類は少なく、例えば19世紀の世界のコインカタログを
見ますと、アメリカコインのページは僅か20ページほどにすぎません、
ちなみにこのカタログの総ページ数は1300ページほどになります。

 

私が初心者の方にアメリカコインをお勧めする2つ目の理由は、
データの豊富さです。

 

例えばアメリカでは、「レッドブック」と呼ばれる有名な
コインカタログがありますが、そこには状態別にコインの
標準価格が掲載されています。

 

一例を挙げると以下の通りです。

 

◇1873年1ドル銀貨(鋳造枚数396,900枚)

・VG-8:$145
・F-12:$175
・VF-20:$225
・EF-40:$325
・AU-50:$650
・MS-60:$1050
・MS-63:$3150

左側にあるVG-8やEF-40はコインの状態を表す記号で、
数字が大きくなればなるほど状態が良いことを意味します、
例えばMS-63といえば「未使用品」といった調子です。

 

右側は標準価格で状態がよくなればお値段も高くなります。

 

上記のようにコインの状態をアルファベットと数字の組み合わせで
表現するのはアメリカ人達の工夫で、先ほどのヨーロッパの
コインカタログでは、一般的にはここまで細かい区分をいたしません。

 

上記をヨーロッパ式に表現しますと、

以下のようになります。

 

F(並品):$175
VF(美品):$225
EF(極美品):$650
UNC(未使用品):$3150

 

従って皆さんがカタログで標準価格を調べる場合、そのコインの
状態がUNC(未使用)なのか、あるいは美品(VF)なのか、
そもそもそこを見極める目がないと価格もわからないわけです。

 

これに対しアメリカではコインの鑑定会社が、持ち込まれた
コインに対し例えばMS-63とか、EF-40といった格付けを行い、
一点一点その格付けが記入されたケースに封入いたします。


つまり統一基準に基づいてコインの格付けを行っており、
初心者でもコインに付されたアルファベットと数字を見れば、
そのコインの相場を簡単につかむことができます。

 

私がアメリカコインをお勧めする3つ目の理由は将来性です。

一般にコレクターは自国のコインを集める傾向にあります、
従って豊かな国のコインは、値上がりしやすいといって
よいでしょう。

 

アメリカはかつてのような世界の覇権国ではありませんが、
その成長性は先進国のなかで群を抜いているといってよいでしょう。


そのような観点から、アメリカのコイン市場が崩れることは
考えにくく、例えば1700年代末の初期アメリカのコインはもちろん、
1800年代前半のコインなら、たとえ1セントや半セントの銅貨でも、
状態次第で将来は有望ではないかと僕は思います。

 

ただご注意いただきたい点もあります。

 

例えばここ数年コインマーケットに参入してきた、
新興コイン商の巧妙なマーケティングです。

 

彼らの中にはネットで盛んに煽り、特にアメリカの2000年以降の
現代コインを、現地の倍近い相場で販売する業者もいます。

 

最近では1800年代の1ドル銀貨や、20ドル金貨まで対象を広げ、
残念なこと法外な値段で販売する例も目にします。

 

さきほどのレッドブックを見れば、少なくとも鑑定会社の
ケース入りコインについては明確に適正相場が分かりますので、
必ず事前に入手していただくことをお勧めいたします。

 

なおレッドブック2017年版は、アメリカのWhitman Publishing LLC
が販売中です。

 


では今回はこのへんで。

(2016年10月21日)

 

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